昨夜行なわれた第13回フードジャーナリスト会議のゲストスピーカー。
「うおつか流台所のリストラ術」とかTVドラマにもなったマンガの原作「 おかわり飯蔵 」などを書いて、多くの信奉者を集めています。再新の著書は「冷蔵庫で食品を腐らす日本人」朝日出版
その魚柄さんの「偽装パーティー」と題した講演です。
魚柄さんは「偽装」を「もどき」或いは「工夫」と捉えると、一つの食文化あるいは調理技術であるとの見解とお聞きしました。もちろん騙すことを目的とした「嘘」を許容しているのではありません。
さて、話の内容は多岐に渡り、ちょっと、苦笑したり、首をかしげる内容もあり、ジョークと本当が混じり合っているようです。一時間あまりの講演の中で話された内容について疑問に思ったところを参加者に質問されますと、そういう話を聞いたが「検証していない」と答える場面もあり、会議の参加者の中に食関連の広範な知識がないかもしれない方が居れば誤った情報をインプットされたかも知れません。
ジャーナリスト会議ですからTV、雑誌等の関係者が多く集まっているようでしたので、昨夜のを話をちゃんと批判、検証できる会議参加者各位の見識を期待します。
例えば「牛丼一杯2トン」が一人歩きしている、東京大学生産技術研究所、人間・社会大部門、助教授 沖 大幹氏のバーチャルウオーターという考え方を紹介せず。「牛丼一杯作るの2トンの水が必要だ、それほど大量の水を日本は輸入している。日本は水輸入大国だ」というのが誤りであることはお解りだと思います。
敢えて言いますと、作るのに必要と輸入は別の話ですね。牛丼一杯に「牛肉ショートプレート」が80gくらい、米が230gくらい、たまねぎ、などなど、それらを生産するのに必要な水を積算して2トンとした訳です。しかし、この牛丼の材料を全て輸入したとして、その材料に含まれる水は、何グラムでしょうか。材料を全て合わせて350g少々、その水分含有量の割合を70%と仮定しますと水分含有量は250gくらいとなります。つまり食品に含まれる水分を水の輸入として計算すると牛丼一杯で250gくらいの水の輸入となります。
2トンと250グラムの差は、かなりというか、むちゃくちゃ、大きいですね。
バーチャルウオーターは生産(農業、畜産その他も含み)に必要とされる水消費量を考え、世界の水環境を考えよう、水(塩分を含まない真水)資源を守ろうと言う事ですので、キャッチーな「牛丼一杯2トン」というコピーもありだとは思います。キャッチ・コピーですからね。
でも、ミスリードしてはいけません。その他にも口が滑ったところが少なからず見受けられました。
と言う事で、魚柄仁之助、著書で紹介し、実践されているのであろう事は共感することが多いのですが、ちょっと難しい人のようです。
干し舞茸で「松茸ごはん」の「偽装=もどき」ができるという話で、わが家の干し舞茸では見た目も、風味も松茸の風味にはなりませんので、何か干し方にコツがあるのかと質問を致しましたが「食感、風味とも松茸にはなりません、そんなに厳密に考えないで、遊びですから」と言われてがっかりです。もどき料理の実践者が聞いたら怒るかも!
でも、何か干し方にコツがあるのでしょうか、ねぇ。(^^;