香りのビジネスと言いますと、フードビジネスではその筆頭に「うなぎ」を思い起こします。店の近くを通る度に、蒲焼のタレがこげる匂いにダイレクトに胃袋を刺激されます。
その「匂い」は、うなぎやの目には見えませんし形の何もない、それでいてその存在を強烈にアピールする「大看板」といえるでしょう。
コーヒーの良い香りはうなぎやの匂いに匹敵する大看板たりうると思います。スターバックスはコーヒーの香り以外の香りが店に充満する事を嫌って、パンを焼いたり、その他、香りの強いフードを提供しないと聞いたことがあります。喫煙席を設けないというのもこの考えに基づいた物ではないでしょうか。なぜ、同じことを多くのコーヒーショップ・チェーンではやらないのでしょう。
そういう意味において、日本には香りビジネスのコーヒーショップ・チェーンはスターバックスを除いて、ない、と言っても良いかもしれません。
次に考えるべきは、文化創造のビジネスである事です。
文化創造のビジネスはサロンとして場のビジネスと重なる部分があります。エコールドパリの時代、画家、詩人、小説家はカフェに集まり、他のアーティストからの刺激で己の創造意欲を高め多くの作品をなしてきました。
日本においても多くのアーティストが喫茶店に集い、それぞれが互いに刺激しあって作品をなしてきた時代があります。
多方面からあらゆる情報が集まって来る「核」またそこを通過して多方面に発信される、結節点=Node(ノード)としての役目を負う事がビジネスとして大きなチャンスになります。
積極的に、文化創造の場というコンセプトを新しいコーヒーショップで考えて見ると面白いでしょう。現在であれば、マンガ、アニメ、或いはロックなどのミュージック、ラップなどのヒップホップカルチャー、ファッションを中心と考える事ができる筈です。携帯で短歌、俳句を書く事が流行りつつあるようです。これを取り込むことも考えられるでしょう。
また、カフェの一角で、外国の方が英会話の個人授業を行っている姿を時々見かけます。これもビジネスになると考えられます。
文化の創造、発信の場としてのビジネスは他のサロン、ラウンジ・ビジネスを大きく凌駕できるはずだと考えます。
情報交換、交流。文化の交流、創造、発信の場と同じく、ビジネス創造の場として営業マンは今でも活用しています。例えば朝事務所での朝礼が終わるとすぐに事務所を飛び出しますが、同じ業界の営業マンが集まる喫茶店が昔はありました。多種多様な業界の営業マンが集まる喫茶店もありました。そこで、互いに情報交換するわけです。コーヒーを飲みながら情報交換します。
客先へ出向けばお互いにライバル、取ったり取られたりの間柄ですが、それだけに同じ苦労、同じ戦いを共有している言ってみれば戦友です。
今時の言い方であればオフラインの営業マンSNSですね。
つまりそんな場――SNSとかノードと言っていますがつまりは人が目的を持って、目的を求めて集まる場と言う事です――を提供する事ができれば自然とビジネスマンは集まってきます。現在であればインターネットは必須、電源を用意して公衆無線LANを用意しましょう。